「サンタの364日」TK君
中2のTK君が書いてくれた作文です。
——————————————-(数字表記と記号表記の一部以外は原文のママ)
白いひげをたくさんはやし、赤と白の服を見のまとうサンタクロースが、中年のおじさんにみたいに、仕事が無い日に寝ているかもしれない。僕は小さい頃にサンタの日常生活や正体が知りたいと思い、大人になるとサンタやクリスマスと関係深いヨーロッパへ行き10年間ヨーロッパに住みながら研究をして、こういう結論にたどりついた。このことは一年ほど前に書かれたある書物に書いてあった。最初は僕も疑ったが、鑑てい員に頼み書物が本物か調べてもらったら、本物とのことだったのでこのことは、事実といってもいいだろう。この書物には他にも興味深く、今までの常識をくつがえすようなことが書いてあった。
まず、寝ている期間だが、十二月二十二日から十二月二十五日以外の日は寝ているそうだ。なんと一晩で世界中の子供達にプレゼントを贈る働き者の姿とはまったくの逆だったのだ。「働き者ではない」という姿の証拠に、こどものいる家族、一家族に対して一人のサンタしかいないとも書いてあった。これだけでも驚きだが、もっとすごいことが書物には書いてあった。
それはサンタはもともと家族の子供達に誕生日プレゼントを上げる人だったのだ。つまり〈クリスマスプレゼント=誕生日プレゼント〉だったのだ。しかし、なぜ誕生日プレゼントがクリスマスに贈られるようになってしまったのか。それには、前に書いた一年のうちのほとんど寝ているのも関係している。
それはあるサンタがある子供の誕生日を寝過ごしてしまったことからはじまる。そのこの誕生日は十二月二十一日。普通サンタは誕生日の4日前に起きて、プレゼントの用意をしてプレゼントを贈り、食事をしているというのが流れだそうだ。しかし、このサンタは誕生日の次の日、つまり十二月二十二日に起きたのだ。あわてたサンタは急いでプレゼントの用意をしようとしたが、プレゼントを作るのには最低二日はかかる。だからといってプレゼントを贈らないわけにも行かないので急いで作り二十四日にできあがった。そして、普通は手渡しのところを遅れたことをあれこれ言われたくなかったサンタは夜、家に入り、バレないように枕もとにプレゼントをおいて帰っていった。次の日の朝、その子がプレゼントに気がつくと「キリストの神様からの贈り物だ!」と言い、友達や家族に言いその人が友達や家族に言い…というように広がっていきクリスマスイブにはいい子にしていればキリストが贈り物をくれるというふうにかん違いで思われていき、サンタはクリスマスイブにプレゼントを贈らなければならなくなってしまったのだ。そうしていつの日か誕生日プレゼントを贈ることもなくなり、キリストがサンタに変わっていき、サンタはクリスマスイブにぽうレゼントを贈ると言われるようになったのだ。これがサンタの真相だ。
———————————————-
TK君は、真面目で優しい少年。最初の頃は、真面目で発想の飛躍もない作文を書いていましたが、最近は面白い作文を書いてきます。